路地裏のほかに、
私が“そそられる”風景のひとつに「坂道」があります。
何々坂と名前がついていない生活道路でいいのです。
家の壁や、玄関先を見つつ
のんびり歩いてみたりする。
時々、ほんの数メートルの坂に
惚れてしまうこともあります。
でも、根がお気楽なので
呼吸がゼイゼイするほど急な坂じゃないほうがいいです。
坂道がちょっとカーブしていると
なんとなくいいカンジですね。
もともと昭和などのレトロな雰囲気が好きなので
風情のある古い町並みであるとなおうれしい。
高校時代、美術部のスケッチ旅行で訪れた
三重県のある港町、
細くてなだらかな坂道をスケッチしました。
山が迫って、平地の少ない港町は
車が通れないくらいの幅の狭い道が
迷路のように、家々の間をぬっていました。
道沿いに建つ、ペンキが剥がれた建物の壁や
狭い中を原付きバイクで走り抜ける地元の人。
あいにく、テーマがぼやけているとかで
顧問の先生に指導され、
スケッチとしては、いまひとつだったことを覚えています。
でも高校生の頃から、私は生活感を感じるところが
好きだったようです。
坂道で有名な、尾道や長崎など
行ってみたいところはたくさんあります。
完全に自宅での仕事にシフトした今では
本当に歩かなくなっています。
旅行に出掛ける前に、足腰を鍛えねば・・・。