東京国立博物館で開催中の「レオナルド・ダ・ヴィンチ −天才の実像」。
偶然、会期中に東京へ出張。
わりと時間が自由になる身とはいえ、
午前中、自宅で仕事を大慌てで片づけ、
新幹線に乗れた時に、すでに疲れてしまったという
時間に追われたような日でした。
平日とはいえ、上野公園の人の多さに
やっぱり東京は都会だなあと
田舎モンまるだし(笑
昨年も訪れた本館では「受胎告知」が公開されていました。
照明をおとした広い部屋の中に、
受胎告知が浮かび上がり、
それを見る人々は極めて静かでした。
ダ・ヴィンチの遺した絵画の数は、極めて少ないとか。
1472年の作品とは思えないほど、きれいなものでした。
ダ・ヴィンチは、ルネッサンスと呼ばれる時代にあたるのでしょうか。
布や天使の羽根や調度品などの質感、
遠近法による構図など、ダ・ヴィンチのすばらしさを実感します。
そして、この企画展の興味深かったところは
ダ・ヴィンチのメモやスケッチを公開し、検証している展示でした。
これまでいろんな書籍やTV番組などで
ダ・ヴィンチのスケッチなどを見ておりますが、
たいして気にも止めておりませんでした。
目にしたのは、
スケッチを忠実に試作した木製のヘリコプターや飛行機。
スケッチに表されている人体や動物の精密さ。
そこから比率を割り出したり、
様々な機械の設計図などなど…。
もう私にはちんぷんかんぷんの内容です。
芸術だけでなく、天文、建築、解剖学、科学…
彼の興味はひとつの分野には留まらなかったようです。
画家として、正確に描きたいと思っていた探求心のようなものが
どんどん深く、広くなっていったのでしょうか。
限られた人生の中で、これだけ膨大なことを考え、
探求できるのでしょうか。
それが「天才」といわれるところかもしれません。
現代では普通に知られている知識の中には、
ダ・ヴィンチの好奇心や探求心がもたらしたものが
多数あるでしょうね。
時間をつくってきてよかった、
見ることができてよかった展示でした。
いかに私は歴史を知らないか…。
もっとダ・ヴィンチを知りたいなと思いました。