午前中から昼までの時間潰しのために
カーナビに従って、訪れた堀江オルゴール博物館。
山の上の高級住宅地の中に建つ、
こちらもりっぱな建物でした。

大きな玄関ドアをはいると、
ロビーには大きな木製のオルゴール?
最初は大きなオルゴールか、置物かと思ってしまいましたが
解説者の方によると
ヨーロッパなどで屋外で演奏されるストリートオルガンだとか。

ストリートオルガンはハンドルを手で回し、
空気を送りこむ仕組みのようです。
音楽にあわせて穴が空いたノートに空気が送り込まれ、
メロディが奏でられるそうで、
太鼓が鳴ったり、バイオリンが弾かれたりと
何も知らない私には、その仕組みに興味津々。
日本のからくり人形のようです。

この仕組みはハンドルやぜんまいを回すヒトの力と、
音楽を記録させた穴のあいたノートによるもののようで、
自動で演奏されるピアノやバイオリンなども保存されておりました。
自動演奏はオルゴールと相通ずるものなのですね。

オルゴールは電気もコンピューターもない時代、
時計職人によって作られたはじめたそうです。
時計職人だからこそ、オルゴールが発展していったのかもと思いました。

音楽を記録させたシリンダーやディスクを
ぜんまいを動力として奏でる。
音楽を記録させるシリンダーにピンの配置したり
ディクスや紙に穴を開けたり…。
私には気が遠くなるように思われます。

家具のような大きなオルゴールから
ティーポットを傾けると音が出る小さなものまで
生活の中に音楽があるということで
メーカーもでき、広く普及していったということです。

しかし、蓄音機やラジオの普及で衰退していったそうです。

3階建てのステキな博物館の中には
18〜20世紀頃のオルゴールがたくさんありました。
一個人の収集ということですが
それはとてもすばらしいもの。
小さいけれども、質のよい博物館でした。

そして3階からの眺望。
当日はあいにく黄砂のため、ぼんやりとしか見えませんでしたが
それでも芦屋の街が見えます。
オルゴールの音と歴史、そして建物を楽しめる
ゆっくりと過ごした1時間でした。

これまでお土産とかでもらったものとか
携帯電話の着メロぐらいでしか
オルゴールの音を聞きていませんでした。

古いオルゴールから流れてくる音には、古さを感じませんでした。
とても気持ちのよい、心を和ませてくれる音です。

手元にひとつ、オルゴールをもっておくのも
いいかなと感じました。