旅は、ごちそう。(中川賀代子)

戸田ゼミコラムのアーカイブです。このコラムはすでに連載を終了されています。

2008年01月

名古屋ボストン美術館は
アメリカのボストン美術館の姉妹館として
ボストン美術館が収蔵する作品を
名古屋で見ることができる美術館です。

ですが、私はここを訪れるのは今回が初めて。
近くてもなかなか出向くことがなかった美術館だったのです。
こちらが開館たのが、1999年だということなので
なんと9年たってからの初入館です。

ここ数年、浮世絵や江戸文化に興味を持つようになってから
フットワークも軽くなってきました。

まだまだ浮世絵の歴史や作家のことは
何もわかりません。
ただただ見て、その技術に驚いて
なにかしら感動して帰る…程度のことなのですけど。

今回の展示は
ボストン美術館が収蔵し、
そのほとんどが日本初公開のものだということでした。

そんな貴重な展示が
地元名古屋で開催されているのだから
見逃してはいけない(!)と、
覚えているうちに出かけました。

それは浮世絵の初期から幕末まで、
時代の流れで紹介されていて、わかりやすいものでした。

初期の頃は、まだ色数も少ないのですが
だんだんと色彩豊かになり、
浮世絵が江戸の人々に欠かせない文化であったのだろうと想像します。

歌舞伎の演目をテーマにした絵を見ていたら
歌舞伎や狂言のことを知っていると
理解できるのだろうなと思い、
自分は、まだまだ日本の文化のことを知らないなぁと感じました。

それにしても、展示作品の美しいこと。
江戸時代のもので、海を渡った作品ばかりです。
それなのに色や紙の劣化がなく、色鮮やか。
その保管状態は計り知れません。

昔は浮世絵は商業的で、芸術の扱いではなかったと聞きます。
海外に行ったから、浮世絵は芸術になったのかもしれません。

クライアントがいて、絵師、彫師、摺師と
たくさんの職人がチームとなって作り出した
“商品”だったと考えると
仕組みとしては、今も昔も同じだなと思ったのでした。(笑)

4月6日まで開催しています。
その後、新潟、福岡、東京と巡回するそうです。
ぜひ見て、感じて欲しい展示です。

さて今年は歩くぞ!と決めたのはいいのですが
何しろ、これまで一日一万歩未満の生活をしているのですから
あまりがんばりすぎてもいけない。。。

長く長く歩くことを続けるには
できるだけ生活の中で歩く意識を持って
それを楽しみと思えるのが一番ではないかと。
少しづつ歩く距離を伸ばしていけたらいいなと。

その手始めに、あまり無理せずに、
名古屋市の東部、東山公園にある
「東山一万歩コース」を歩こうとでかけました。
このコースは動植物園にはいらないので
入場料はいりません。

丘陵地の自然の中を歩くコースは、
登り坂、下り坂と変化に富んでいました。
特に登り坂や階段は、息が切れてしまい、
一万歩コースをなめていたことを後悔しました。

サッサッと
トレッキングにふさわしい格好をしたおばあさんや、
トレイルランニングするお兄さん、
散歩の犬と一緒に走る人たちとすれ違うたびに
体力のなさを痛感。

こんなことでは、年をとってから
自分の足で歩けなくなると
心の中で思いながら
息を切らしながら、歩いておりました。

しかし、ところどころ視界が開け、
名古屋の街を眺めると
それは気持ちのいいもので
疲れがとれる感じがします。
冬の自然の中、枯葉を踏みしめながら歩くのは
何年ぶりだろうか。

春になって葉が茂り、花が咲くと
また違った美しさがあるだろうと想像しました。
しかし、「スズメバチ注意」の看板に
町の中の公園とはいえ、
長袖に帽子と、きちんと対策をとらないと思いました。

しかし、1kmほど残してリタイヤ。
ん〜情けない。
全長6,200m、高度は約100mぐらいのコース。
少しずつ距離を伸ばしていこうと思います。

自宅で仕事を始めて、今年で4年になります。
いわゆるSOHOです。
自宅と仕事場が一緒なので
家賃などの経費は、節約できますが
最近の悩みは、運動不足と時間の使い方。

今はひとり暮らしなので
誰にも気がねすることなく、生活できるのですが
このままでは、運動不足の他に
生活のメリハリがなくならないかと
不安を感じることもあります。

それで昨年、万歩計を買って
自分の一日の歩数を計測するようになりました。

「一日一万歩歩きましょう」と
健康番組などで盛んに言っておりましたが
私は明らかに、それ以下。
ここに書くのも恥ずかしいくらい歩いていませんでした。

このままでは、足腰が衰え、
年をとってから、自分の足で歩くことができなくなると
不安がどっと押し寄せてきました。(笑)

急に何キロ歩くと目標をたてるのは無理なので
仕事の都合も考えながら
できるだけ、歩くことを意識するようになりました。

銀行と郵便局など、何件も用事がある時は
車は一ヶ所において、歩いて移動したり、
朝、モーニングを食べにいく時は
家から30分のところにある喫茶店に行ったり。

しかし、私の家は
交通量の多い国道沿いにあります。
近くに公園もなく、
陶器やガラスの原材料となる土をのせたトラックなども
たくさん行き交う道路は
空気がいいとは言えません。
気になる時は、マスクをして歩いています。

そんなこともあって
自然の中を歩くのっていいだろうなと、ふと思い始めたのです。
アウトレットモールでたまたまお値打ちな
トレッキングシューズを買ったのも
私の興味を駆り立てました。

リフレッシュも兼ねて、
せっかく住んでいる地元愛知の自然を満喫したいなと。
「今年は歩くぞ!」と
インターネットで愛知県のハイキング情報や
初心者向けの書籍を探しております。

今年は、三重県鈴鹿市にある椿大神社へ
初詣でに行きました。

地鎮祭や家屋敷の祓い清め、方位除け、土地家屋の神様だとかで
不動産や建設業の方が
よくお参りされる神社と聞いておりました。

鈴鹿インターを降り
椿さんへ向かうと鈴鹿山脈は
うっすらと雪化粧。

ほんの1、2時間走っただけのことなのに
家とまったく違う景色に驚きました。

椿さんに近づくと
道端の電柱には「椿小学校」「椿草もち」「椿こんにゃく」と
「椿」の名前がついています。
古くからの門前町として、
椿さんが人々の生活の中心にあったことが伺えます。

朝の早い時間だったので
渋滞もなく、駐車場にもすんなりと停めることができました。
早起きは三文の徳。
ささいなことにも、喜んでおります(笑)

大きな木から
雪がはらはらと落ちてくる中で、初詣で。
御参りしたのは、たぶん本殿。
ホームページを拝見すると
さらに山を登ったところに、奥の宮があるそうです。

本殿近くでは、滝からの水音が聞こえていましたが
外からは滝は見えず。
お祓いをしていただくために本殿の中にはいると、
滝が見えるそうです。

境内の中を散策。
松下幸之助氏が寄進された茶室「鈴松庵」があり、
お抹茶もいただけるようです。
先を急ぐので、お抹茶は次回に。

境内の中には「椿岸神社」がありました。
参拝者に女性が多いなと思っていたら
こちらは芸道の祖神、鎮魂の神、夫婦円満の神、縁結びの神とのこと。
なるほど、なるほど。
最近公開された映画「椿三十郎」関係者も
こちらにお参りされたとか。
芸能の神様もあるし、椿つながりもありますね。

椿大神社は、伊勢の地方神、猿田彦を信仰する総本山だとか。
神社ひとつにしても
その歴史、由来を垣間見ると
知らないことばかりだし、
またそれを知ったことでより近くに感じます。

今では寺社もホームページがあります。
そこで調べるだけでも楽しみが変わってきますね。

戸田ゼミ通信で
コラムを担当させていただいてから
2回目のお正月を迎えました。

週に一度のコラム連載。
金曜日の更新を目標としておりますが
時間の都合がつかず、
土曜日や日曜日にズレたりとしておりますが
それでもなんとか
週一回の更新を欠かさずに
ここまで続けることができました。

始めるよりも続けることがたいへんであること。
これは仕事でも日常でも感じていることですが
コラムの連載では特に
それを実感しております。

そして継続は力なり。
コラムの原稿づくりにかける時間も
題材さえ決まれば
連載開始当初と比べ、早くなってきています(笑)

今回で88回目のコラムですが
100回、200回へと回を重ねていきたいと思います。

旅先で、また日常で…。仕事いついて…。
目についたこと、感じたことを
これからも綴っていきます。

今後ともよろしくお願いいたします。

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