前回のコラムで
戸田ゼミ通信のイメージとして使った風見鶏がある施設として
ご紹介しました。
尾張瀬戸駅からほど近く、
異なった建築デザインの3棟からなる
わりとこじんまりとした焼き物やガラスなどの器の施設です。
作家の作品などの企画展示をする展示棟は
古い建物風に見える外観です。
しかし、ガラスでできた自動ドアをはいると外観のイメージとは異なり、
まさに現代のギャラリーといった雰囲気。
3つにスペースが分かれており、それぞれ見せ方が違います。
私は、ガラス工芸の企画展示にはよく出掛けます。
こちらのパンフレットをを読むと
大正3年に建てられた「旧瀬戸陶磁器陳列館」を再現した建物だそうです。
なるほど。そんな雰囲気を醸し出しています。
陶芸やガラス工芸の研修生が作品をつくったり、
市民が陶芸体験できる工房もあります。
ちらっと中を見るとガラス溶解炉がとても熱そう。夏はつらいだろうな。
サンドブラストの機械もあり、
以前、これを使って仕事をしていた経験がありますので
少々懐かしく感じました。
こちらの若い研修生たちの作品が買える交流棟。
瓦屋根の建物は落ち着いた雰囲気があり、
ゆっくりカフェでお茶を飲んだり、
ギャラリーの展示を楽しんだりできます。
展示棟と違うのは、普段使いの器が手にはいること。
わりと手にしやすい値段になっています。
購入しなくても、こちらのカフェでは
陳列されている作品でお茶を飲むことができます。
本棚に並ぶ焼き物に関する書籍。
作家の器で飲むコーヒー。
時折、ゆっくりと午後を楽しんでおります。
こちらでは時々有名店から講師を招き
紅茶や緑茶のセミナーがありました。
とても人気で参加者は抽選で
前回の緑茶セミナーに応募しましたがハズレました。
この企画は、実験的な部分もあったのかなと感じましたが
もっと定期的に魅力的なイベントをしてほしいなと思っています。
瀬戸市はせとものの街として歴史があります。
しかし、モノを展示するだけでは
産業としては成り立たないでしょう。
消費者が購入し、“それ”を使うシーン(場面)を提案すること。
公共の施設であれ、これからはそういう提案が必要かもしれませんね。