旅は、ごちそう。(中川賀代子)

戸田ゼミコラムのアーカイブです。このコラムはすでに連載を終了されています。

2006年08月

前回のコラムで
戸田ゼミ通信のイメージとして使った風見鶏がある施設として
ご紹介しました。

尾張瀬戸駅からほど近く、
異なった建築デザインの3棟からなる
わりとこじんまりとした焼き物やガラスなどの器の施設です。

作家の作品などの企画展示をする展示棟は
古い建物風に見える外観です。
しかし、ガラスでできた自動ドアをはいると外観のイメージとは異なり、
まさに現代のギャラリーといった雰囲気。
3つにスペースが分かれており、それぞれ見せ方が違います。
私は、ガラス工芸の企画展示にはよく出掛けます。

こちらのパンフレットをを読むと
大正3年に建てられた「旧瀬戸陶磁器陳列館」を再現した建物だそうです。
なるほど。そんな雰囲気を醸し出しています。

陶芸やガラス工芸の研修生が作品をつくったり、
市民が陶芸体験できる工房もあります。
ちらっと中を見るとガラス溶解炉がとても熱そう。夏はつらいだろうな。
サンドブラストの機械もあり、
以前、これを使って仕事をしていた経験がありますので
少々懐かしく感じました。

こちらの若い研修生たちの作品が買える交流棟。
瓦屋根の建物は落ち着いた雰囲気があり、
ゆっくりカフェでお茶を飲んだり、
ギャラリーの展示を楽しんだりできます。

展示棟と違うのは、普段使いの器が手にはいること。
わりと手にしやすい値段になっています。
購入しなくても、こちらのカフェでは
陳列されている作品でお茶を飲むことができます。

本棚に並ぶ焼き物に関する書籍。
作家の器で飲むコーヒー。
時折、ゆっくりと午後を楽しんでおります。

こちらでは時々有名店から講師を招き
紅茶や緑茶のセミナーがありました。
とても人気で参加者は抽選で
前回の緑茶セミナーに応募しましたがハズレました。

この企画は、実験的な部分もあったのかなと感じましたが
もっと定期的に魅力的なイベントをしてほしいなと思っています。

瀬戸市はせとものの街として歴史があります。

しかし、モノを展示するだけでは
産業としては成り立たないでしょう。
消費者が購入し、“それ”を使うシーン(場面)を提案すること。
公共の施設であれ、これからはそういう提案が必要かもしれませんね。

こちらの戸田ゼミ通信サイトがスタートしてから1年たちました。

縁あって戸田先生からサイト制作のお話をいただいたのは
それよりももっと前の
2004年の11月頃だったかと思います。

「戸田先生に更新していただく」ことを一番重視したので
<strong>Movable Type</strong>(ムーバブルタイプ)というCMSツールを利用することにしました。
いわゆるブログのシステムです。

“ブログ=日記”というイメージがありますが
戸田ゼミ通信サイトのように、
一見日記に見えないようにカスタマイズできるし、
日記以上のことに利用できるのです。

商用利用の場合、Movable Typeはライセンス料を支払います。
更新作業をする方には、手順を覚えていただく必要がありますが
ホームページ更新を外注発注した場合を考えると
断然コストを抑えることができます。

さらに戸田ゼミ通信サイトは、
複数の人々によって連載されているコラムも
執筆者の皆さん自身で更新されています。

戸田ゼミ通信サイトは
充分にMovable Typeを活用しているサイトとなっています。

ところで、戸田ゼミ通信のヘッダー部分のイメージ画像。
これは散歩の途中にヒントを得て作成したものです。

私が住んでいる街に「瀬戸市新世紀工芸館」という施設があります。
商店街の近くにあることから、よくブラブラと立ち寄ります。
こちらの敷地内に、石のモニュメントと風見鶏があります。

ある日、空の青さと、鉄製の風見鶏の黒とのコントラストが
とても印象的だったので
デジカメでなにげなく撮影しました。

戸田ゼミ通信サイトのイメージを考えている時、
中国株、不動産、投資、仕事、、、といろいろなキーワードを思い浮かべると
この風見鶏がパッと思い出されました。
風見鶏は風向きを知る道具です。

<strong>風に逆らわず、風を読む。</strong>

そんな言葉を思い浮かべ、以前撮影した風見鶏の写真を合成、
戸田ゼミ通信サイトのイメージを作りました。

この風見鶏を使った画像が、
私が思っていた以上に、気にいっていただけたようで
ほとんどデザインの修正なしで作業は進められました。

旅にでかけると、
たいてい小さなグラスや器を買ってきます。
器好きな私の、旅の思い出の品です。

あまり高価なものは買いません。ほとんど普段使いのものです。
どこそこのお土産屋で買ったと、
お茶を飲みながら思い出すのも楽しいものです。

京都・清水で買った淡いサーモンピンクのコーヒーカップ。
とても軽く、色味や厚みが磁器のような繊細さを感じ、
京都らしいと思い、購入したものです。
それを使っていると夏の京都を思い出します。(笑

そこに行った季節や状況など漠然としてですが、
思い出すものですね。

以前は、コーヒーカップとソーサーのセットをよく買っていましたが
持ち帰るのに少々かさばります。
そのうち、カップや湯飲みになっていきました。

石垣島へいった時は、器よりも織物の美しさに惹かれ、
ミンサー織りのコースターやバッグなどを買いました。

イギリスではいろいろな絵柄のショットグラスをいくつか購入。
お酒を飲まないので、もっぱら一輪挿しなど
別の目的に使っております。

コレクターということでもありませんので
その時その時で買ってくるものも違います。
こうしてコラムを書きながら思い出すと
脈絡のない買い方をしているなと、私の気ままさを感じます。

買うモノにちゃんと目的があれば
それこそコレクションとなり、
たかがお土産品から、旅の物語が生まれてくるのでしょう。

それでもたぶんこれからも、
私はその時、その場所で気に入ったものを買うのでしょうね。

何にでも感動したり、楽しくなったりする
都合のいい性格の私は
本当に些細なものを写真に撮っています。

グアムや沖縄の海にはいって自分の足元を撮ったり、
雲の形がいいと、空を撮ったり。
人様にお見せしても、“どこ”かわからないものもあります。(笑

写真を勉強したわけでもないので
逆光であろうが、暗かろうかパシャパシャしています。

失敗もなんのその、
カメラを縦にしたり、ななめにしたり。
ブレもたくさんあります。

ですから、デジタルカメラが世にでてきて
お財布は、たいへん助かっています。
なんせ1回旅行にいったらフィルムと現像代に
結構かかりましたからね。

2年ほど前、銀ブラした日のある1枚の写真。
資生堂パーラーのウィンドウディスプレイが素敵だったので
ガラス越しに撮影したのですけど
反射して撮影している自分が写っています。

大きなリュックを肩に下げ、片手でカメラを持っている自分と
自分の後ろを行き交う、車や通行人。
そしてウィンドウの中のディスプレイ。
3つの画像を合成したような不思議な写真となりました。

最初見た時は、あまりの撮影技術のなさに、
あきれてしまいました。
しかし自分が見たものと、その後ろが写っているのは
私にとっては計算できないものですので
これはこれでいいか、っと気にいっています。

写真が趣味という事ではないのですが
出かける時はたいていカメラを持っていきます。
旅の記念というより、
自分の目で見た一瞬をおさめているというカンジです。

自己満足、自画自賛ではありますが
写真を撮ることがいつのまにか楽しくなっていました。

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